iPhoneで偽基地局を防ぐ！勝手な接続をブロックする5つの簡単対策 Block Fake Base Stations on iPhone: 5 Easy Tips

2025年5月18日

1. 偽基地局とは？iPhoneが勝手につながる仕組み

偽基地局の基本

偽基地局（IMSIキャッチャー）は、携帯電話の基地局を装った不正な装置です。犯罪者がこれを使って、近くのスマートフォン（iPhoneを含む）をだまして接続させ、通信を傍受したり、詐欺SMSを送信したりします。2025年現在、偽基地局は繁華街や観光地、イベント会場で増加しており、特に訪日外国人やセキュリティ意識の低いユーザーが標的になりやすいです。

偽基地局の主な目的は以下の3つ：

IMSIの収集: あなたの電話番号やデバイス識別子を盗む。
通信の傍受: 通話やテキストメッセージを盗聴。
詐欺SMS送信: 銀行や宅配業者を装ったフィッシングメッセージで個人情報を盗む。

なぜiPhoneが勝手につながるのか？

iPhoneは、電波の強い基地局に自動的に接続する仕様です。偽基地局は正規の基地局（ドコモ、au、ソフトバンクなど）よりも強い電波を発信し、iPhoneを誘導します。特に、偽基地局はセキュリティが脆弱な2G通信に接続を強制することが多いです。日本では2Gサービスは終了していますが、海外ローミング時や一部の設定で2Gが有効な場合、iPhoneが勝手につながるリスクが高まります。

さらに、iPhoneは基地局の認証を自動で行うため、ユーザーが気づかないうちに偽基地局に接続される可能性があります。例えば、銀座のカフェでiPhoneを使っているとき、突然圏外になり、その後不審なSMSが届く――これは偽基地局の典型的な手口です。

実際の被害例

2024年に東京・渋谷で、偽基地局を使った詐欺SMSが報告されました。被害者は「銀行口座が凍結された」「至急リンクをクリックして認証を」と書かれたメッセージを受け取り、偽サイトで個人情報を入力してしまったケースです。2025年の大阪万博では、訪日外国人をターゲットにした同様の攻撃が予想されており、日本人も巻き込まれるリスクが指摘されています。

このセクションで、偽基地局の危険性とiPhoneが勝手につながる仕組みを理解できたはずです。次から、具体的な対策を一つずつ詳しく見ていきましょう。

2. 対策1：ロックダウンモードで2G通信を制限

ロックダウンモードとは？

AppleがiOS 16で導入したロックダウンモードは、サイバー攻撃や不正アクセスからiPhoneを守るための高度なセキュリティ機能です。このモードを有効にすると、2G通信が制限され、偽基地局への接続リスクが大幅に下がります。偽基地局は2Gの脆弱性を悪用することが多いため、iPhoneユーザーにとって強力な対策です。

設定手順

設定アプリを開く: ホーム画面から「設定」をタップ。
プライバシーとセキュリティに移動: 下にスクロールし、「プライバシーとセキュリティ」を選択。
ロックダウンモードを選択: 「ロックダウンモード」をタップ。
オンにする: 「ロックダウンモードをオンにする」をタップし、指示に従ってiPhoneを再起動。

設定時の注意点

制限される機能: ロックダウンモードでは、FaceTimeの新規通話、メッセージのプレビュー、SafariのJavaScriptなどが制限されます。一般ユーザーには影響が大きい場合があるので、普段使いか高リスク時（繁華街やイベント）だけ有効にするか検討しましょう。
対象: iOS 16以降（2025年5月時点ではiOS 18.x）のiPhoneで利用可能。古いモデル（例: iPhone 8）は最新iOSにアップデートが必要です。
再起動が必要: 設定変更後にiPhoneが自動で再起動します。重要な作業中は避けてください。

実際の活用シーン

例えば、2025年大阪万博の会場でiPhoneを使う場合、偽基地局のリスクが高まります。会場に入る前にロックダウンモードをオンにすれば、2G通信を制限し、勝手な接続を防げます。万博のような大規模イベントでは、混雑した環境で偽基地局が仕掛けられやすいため、この対策は特に有効です。

効果と限界

効果: 2G通信を制限することで、偽基地局の主要な手口を無効化。セキュリティ意識の高いユーザー（ジャーナリストやビジネスマン）にも推奨される。
限界: 2G以外の4G/5Gを狙う高度な偽基地局には効果が薄い。また、機能制限により普段使いが不便になる場合も。

ロックダウンモードは、iPhoneのセキュリティを強化する強力なツールです。次の対策で、さらに柔軟な方法を見ていきましょう。

3. 対策2：ネットワークを手動選択して偽基地局を回避

ネットワーク手動選択の仕組み

iPhoneは通常、電波の強い基地局に自動接続しますが、偽基地局はこの仕組みを悪用します。ネットワークを手動選択することで、正規のキャリア（NTTドコモ、au、ソフトバンク、楽天モバイルなど）にのみ接続し、偽基地局の電波を無視できます。

設定手順

設定アプリを開く: 「設定」をタップ。
モバイル通信に移動: 「モバイル通信」を選択。
ネットワーク選択をタップ: 「ネットワーク選択」を開く。
自動をオフ: 「自動」をオフにし、利用中のキャリア（例: docomo）を手動で選択。

設定時の注意点

電波状況: 手動選択後、電波が弱いエリアでは接続が不安定になる場合があります。正規キャリアが見つからないときは、再度「自動」を試すか、他の対策（機内モードなど）を併用。
海外ローミング: 海外では現地の正規キャリアを手動選択。2Gが有効な国では特に注意。
時間のかかる場合: キャリア検索に数秒かかることがあります。焦らず待つ。

実際の活用シーン

東京・銀座のショッピングモールでiPhoneを使うとき、突然圏外になり、不審なSMSが届いたら偽基地局の可能性があります。その場でネットワークを手動選択し、NTTドコモやソフトバンクを指定すれば、正規基地局に再接続できる可能性が高まります。繁華街や観光地では、この対策を習慣化すると安心です。

効果と限界

効果: 偽基地局の電波を回避し、正規基地局に確実に接続。設定が簡単で初心者にもおすすめ。
限界: 偽基地局が正規キャリアを完全に模倣した場合、効果が薄れる。また、電波が弱いエリアでは不便。

ネットワーク手動選択は、日常的に使える手軽な対策です。次は、通信そのものを守る方法を紹介します。

4. 対策3：VPNで通信を暗号化

VPNの役割

**VPN（仮想プライベートネットワーク）**は、通信内容を暗号化し、外部からの傍受や改ざんを防ぎます。偽基地局は通信を盗聴したり、詐欺サイトに誘導したりしますが、VPNを使うことでデータを保護できます。iPhoneユーザーにとって、VPNは偽基地局対策の必須ツールです。

おすすめVPNと設定手順

信頼できるVPNを選ぶ: NordVPN、ExpressVPN、ProtonVPNなど、評判の良い有料VPNをApp Storeからダウンロード。無料VPNはセキュリティリスクがあるので避けましょう。
アプリをインストール: App Storeで「NordVPN」などと検索し、インストール。
アカウント作成とログイン: アプリの指示に従ってアカウントを作成し、ログイン。
VPNをオン: アプリ内で「接続」をタップし、自動または日本のサーバーを選択。
常時オンに設定: 設定 → VPN → VPN構成で「接続中は自動接続」を有効に。

設定時の注意点